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コミュ障

コミュ障とは?

「コミュニケーション能力が足りない」

「コミュニケーション不足」

ここ数年で徐々に広まってきて、現在ではビジネスやプライベート、友人関係の中においてもよく聞かれるようになったかと思います。私の職場や皆さんの職場でも、このような言葉を耳にしたり、このようなことを話している人達の姿を目にしたりする機会も増えているのではないでしょうか⁉

もしかしたあなた方自身が良く使っている言葉かもしれません。

例えば、「上手く話せない人達」「意思疎通がうまくできない」「空気が読めない」「周囲の雰囲気に合わせた装いや振る舞いができない」「発達障害かな」など

本当に正しいという認識はないのかもしれませんが、ここでは一つの認識を紹介していきたいと思います。

【コミュニケーション能力】という言葉に対する認識や含まれるニュアンスは、人それぞれで異なるかと思います。

社会で求められるコミュニケーション

次のようなアンケート調査があります。

企業が採用選考時に重視する要素とは・・・

第1位:コミュニケーション能力

第2位:主体性

第3位:チャレンジ精神

第4位:協調性

第5位:誠実性

【コミュニケーション能力 第1位は15年連続】

※経団連による2017年度・新卒者採用に関するアンケート調査結果。(日本経済団体連合会企業会員対象。2017年7月28日~8月31日。)

このようにかなり前から、社会の中でコミュニケーション能力は求められていました。

では、コミュニケーションとは具体的にどのようなものなのか?

コミュニケーションとは?

【コミュニケーションの定義】

社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達

【コミュニケーションの語源】

コミュニケーションの語源は、ラテン語のcommunisと言われています。この「communis」には、「共通の」「共有する」「分かち合う」といった意味があるようです。

これらを踏まえると、コミュニケーションとは、「伝える」という行動以上に、何かを「共有」するためのプロセスと言ってもいいかもしれません。

コミュ障を読み解く

ではもう一度「コミュ障」について考えてみましょう!!

ただ単にコミュニケーションの下手くそな人と定義して良いのだろうか?!

職場や家族、友人との関係において、コミュニケーションという言葉は、逃げの言葉として使われることが多いように感じます。

職場で相手と上手く話せない時、仕事で上手くいかない時、その他にも様々ありますが、コミュニケーションが上手くいかなかったと一言で括ってしまうことが多いように感じます。

コミュニケーションについて取り上げる時に挙げられる項目は、「信頼関係」が重要かと思います。「信頼」とは、相手が裏切るかどうかわからない状況の中で、相手の人間性ゆえに、相手が裏切らないだろうと考えることです(双方向性ではない)。

「信頼」ということについては、「嫌われる勇気」岸見一郎、古賀史健著(ダイヤモンド社)から引用したいと思います。

アドラー心理学は、フロイト、ユングと並び、心理学の3大巨頭と言われている
アルフレッド・アドラーの思想であり、全ての悩みは「対人関係」から生じると考え、これに関する具体的な処方箋を提示しています。

その学問において、「信頼」「信用」について語られています。「信用」とは、銀行からの借入をイメージするとわかりますが、「担保」や「何か評価するもの」があるから信じますという条件付きの姿勢です。一方「信頼」とは、他者を信じるにあたって一切の条件を付けないという態度です。

つまり、「信頼」とは、その人という存在を認め、ありのまま受け入れるということです。そして、現在の仕事やプライベートでの「対人関係」においては、「信用」という関係がとても多いです。仕事の関係だから信じる、この人はこんな人だから信じる、役職があるから信じる、知名度があるから信じるなど、ビジネスの現場ではよくある話ではあります。

この「信用」の関係というのが、「コミュ障」に繋がるのではないかと考えています。「信用」に依存しすぎると、それを作り出すことに作り出す仕組みに依存してしまい、「人間同士の信頼関係」に対する感覚を育むことができなくなってしまう。すると

・仲間や友人しか信用できない

・仲間内で、誰が誰を好いているか嫌っているかなどの情報に敏感

・自分がどう思われているか気になる

・他人との関係で傷つけ合いたくない

・孤独感が強い

・感情を押し殺す

社会心理学者の山岸俊男氏は、これらを「社会的びくびく感」と呼んでいます。

この「信用」に依存し過ぎた関係がまさに「コミュ障」ではないだろうか?!

組織においてどう影響するか?

例えば、全く「信頼」がなく、「信用」だけで運営されている組織を想像してみてください。

仕組みがしっかりと動いている組織であればある程度は成り立ちます。しかし、一度破綻する、新しい人材を受け入れる、外部のリソース(コンサルなど)を使うとなった場合に一気に「コミュ障」へと変化すると思います。

・周囲を支配しようとする

・ミスを人に押し付ける、手柄を奪う

・相手を貶めようとする

・排他的になる

・外部へ出ていくことを拒む

・出る杭は打つ

・複業は認めない

このような組織ができあがります!

全て今の時代と逆行する考え方です。自分は周囲に対して「信頼」を寄せ、周囲からの「信用」は上手く利用する。「信用」を稼ぐ時代とも言われているので、それ自体は大事にする必要がある。それに依存しないことが大事!

不可逆的に「信頼」を寄せることはすごく大変です。その分リターンは大きいです。

参考にしてみてください。

ABOUT ME
masaMG
地域の医療法人にて病棟リハ・訪問リハを兼務し、地域高齢者へのリハビリを理学療法士として実践。それと並行して、組織内のリーダーポジションとして、地域のリハビリテーション病院でのリハビリ、役職者のサポートと後輩教育・管理を担当。NLPを中心としたコミュニケーションを活かして、法人内での多職種・多事業所連携だけでなく、地域のネットワークを構築し、地域での連携強化にも尽力。 それらの経験を基にして、企業が運営するデイサービスの施設長へ就任。中間管理職として、組織運営や地域への貢献に対して力を注いでいる。 【ブログの主な内容】 若手マネジャーセラピストとしての苦悩や葛藤、経験について、コミュニケーション・人への関心を基にして書きます。 マネジメントやリーダーシップについても言及。
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