理学療法士マネジメント

リーダーシップ・マネジメントとは?

マネジメントとは?

マネジメントの語源

直訳すると「経営」「管理」などの意味を持つ言葉です。 具体的には、組織の目標を設定し、その目標を達成するために組織の経営資源を効率的に活用したり、リスク管理などを実施する事を言います。
「マネジメントの父」と呼ばれるP.F.ドラッカーは著書の中で、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。
役割の例として、
①セラピストがリハビリをしやすい環境を作る
②セラピスト同士がコミュニケーションを取りやすい状況・機会を作る
③部署としての目標・ビジョンを示す
④適切な指導を行う
などです。

リーダーシップの語源

「リーダーシップ(leadership)」とは、「統率力」つまり「組織を率いる能力」と言えます。
役割の例として、
①やるべき仕事(タスク)の設定
②同じチームのセラピストが積極的に仕事に取り組めるように働きかける
③メンバーの手本となれる技術・知識・業務遂行能力

マネジメントとリーダーシップの違い

さてここで気になるのが、
『マネジメントとリーダーシップってどこが違うの?』
ということではないでしょうか。
職場で同じように使っている場合も多いですし、混同している方もいいかと思います。
しかし…
実はすごく違います。
マネジメントが必要な時にリーダーシップを発揮しても意味がありません。
リーダーシップは組織を目標に向かって進める「攻め」の役割があります。それに対して、マネジメントは組織を管理する「守り」の役割があります。
つまり、

リーダーシップとは、
ぶれない強い意志で周囲を引っ張ることが出来る
父親
のような存在となることです。

マネジメントとは、
きめ細かく周囲を観察し、広い心で皆を見守る
母親
のような存在です。

そして、リーダーシップとマネジメントの共通点は、
中間管理職として、上司・部下・先輩・後輩と繋がっていること、それらを繋げる役割があること
です。

療法士の立場に置き換えて

組織のセラピスト同士の会話、上司から部下への仕事の割り振り、上司や先輩からの指示出しなど
組織内のセラピストでもマネジメント・リーダーシップが必要な場面が多々あります。
そんな中よく目に映り、聞こえてくる場面・状況として、
「患者様をよくしたいならもっと勉強しないと」
「なんで報連相ができないの?」
「もっと勉強会に行きなさい」
「スケジュールが組めてないよ」
「ちゃんとマニュアル読んで」
このようなことはよく聞きますね。
確かに聞いていたり、見ていても、当たり前のことだなとは思います。
しかし、その当たり前が皆の当たり前かどうかは考えないといけないです。

勉強をしない子がいるなら、上司や先輩が勉強して患者様を良くしていることを実際に見せて、肌で感じてもらうとか
スケジュールが組めていないなら組めるような状況や方法を伝えるとか
勉強会に行かない子がいるなら、自分が職場で勉強会を開くとか

できることってたくさんあります。
上司や先輩が自分の方が忙しいからとそういった手間を惜しんでいては何も進みません!
若手も同じように忙しいです。

上司や先輩がもっと引っ張る、見守ることができるとすごくいいですね。

ABOUT ME
masaMG
地域の医療法人にて病棟リハ・訪問リハを兼務し、地域高齢者へのリハビリを理学療法士として実践。それと並行して、組織内のリーダーポジションとして、地域のリハビリテーション病院でのリハビリ、役職者のサポートと後輩教育・管理を担当。NLPを中心としたコミュニケーションを活かして、法人内での多職種・多事業所連携だけでなく、地域のネットワークを構築し、地域での連携強化にも尽力。 それらの経験を基にして、企業が運営するデイサービスの施設長へ就任。中間管理職として、組織運営や地域への貢献に対して力を注いでいる。 【ブログの主な内容】 若手マネジャーセラピストとしての苦悩や葛藤、経験について、コミュニケーション・人への関心を基にして書きます。 マネジメントやリーダーシップについても言及。
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